アスカネット、23年4月期通期決算は約69億円の過去5年で最高売上を更新へ

23年4月期通期決算の写真 決算

アスカネット<2438>は、7月27日に2023年4月期通期(22年5月1日〜23年4月30日)の決算を発表し、売上高69億7600万円(前期比+10.2%)、営業利益5億8500万円(同+33.0%)、経常利益6億1800万円(同+36.5%)、四半期純利益4億8200万円(同+45.0%)でした。

ここからはアスカネットの23年4月期通期の決算内容を解説していきます。

アスカネットの事業内容(23年4月期通期)

株式会社アスカネットは、3つの主要事業を展開しており、①フューネラル事業(遺影写真等のデジタル加工や通信出力サービス)、②フォトブック事業(主にプロフェッショナル写真家向けの「アスカブック」と一般消費者向けの「マイブック」の提供)、③空中ディスプレイ事業(空中結像技術を用いた画像・映像表現)です。

23年4月期の通期決算の概要は下記のようになっています。

  • 売上高: 6,976百万円(10.2%増)
  • 営業利益: 585百万円(33.0%増)
  • 経常利益: 618百万円(36.5%増)
  • 当期純利益: 482百万円(45.0%増)

売上の中で最も売上が大きいのがフォトブック事業で、売上高約36億円(前年比106.8%)となっています。売上が伸びた一番の理由は新型コロナウイルスの影響が弱くなり、主力であるウェディング向け写真集が伸びたためとのことです。

また、2番めの大きな売上を誇るフューネラル事業は売上高約31億円(前年比113.7%)となっています。こちらも新型コロナウイルスの影響が抑えられた中での葬儀の施工件数が増加したことに起因しています。

株式会社アスカネットの23年4月期通期の決算ハイライトの写真
株式会社アスカネットの23年4月期通期の決算ハイライト

アスカネットの決算分析(23年4月期通期)

次に、株式会社アスカネットの財務状況、業績予想、リスク要因、戦略的な視点からの分析を行います。

財務状況

「株式会社アスカネット」の財務状況については、以下のようにまとめられます。

  • 総資産: 7,134百万円
  • 純資産: 6,203百万円
  • 自己資本比率: 86.9%

会社の財務状況は健全で、自己資本比率が86.9%と高く、資本基盤がしっかりしています。総資産と純資産も増加しており、財務的に安定していると言えるでしょう。

株式会社アスカネットの23年4月期通期の賃借対照表の図
株式会社アスカネットの23年4月期通期の賃借対照表

業績予想と今後の戦略

「株式会社アスカネット」の業績予想と今後の戦略については、以下のようにまとめられます。

  • 2024年4月期売上高予想は7,330百万円(5.1%増)。営業利益予想は495百万円(△15.4%減)。経常利益予想は505百万円(△18.3%減)。当期純利益予想は353百万円(△26.7%減)です。
  • 2024年4月期の業績予想では、売上高は増加するものの、営業利益、経常利益、当期純利益は減少が予想されています。市場環境の変化や投資の影響など、詳細な要因は明らかにされていませんが、今後の戦略とリスク管理が重要となるでしょう。
  • リスク要因としては、ウクライナ情勢など不確実性が増大しており、先が明確に見通せない状況であることが挙げられます。また空中ディスプレイ事業は今まで無い研究開発やマーケティングを必要とし、そもそもマーケットフィットしない可能性もある事がリスク要因となります。
  • 戦略的な視点では、フューネラル事業及びフォトブック事業は安定的に売上と利益を上げられる状況にはあるものの、フューネラル事業は葬儀の施工件数、フォトブック事業は結婚式などの開催件数に左右される事があるほか、今後劇的に伸びる市場ではありません。したがって、いかにして新規事業である空中ディスプレイ事業を伸ばせるかがポイントとなるでしょう。
株式会社アスカネットの23年4月通期の中期展望の図
株式会社アスカネットの23年4月通期の中期展望

※当記事で掲載されている事項は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性・信頼性・完全性を保証するものではありません

※当記事は特定の会社への投資の監修や売買の推奨などを目的としたものではありませんので、最終的な投資決定はお客様ご自身の判断で行って下さい

コメント

タイトルとURLをコピーしました