無縁仏にかかる費用とは?いくらを誰が負担するのか?を徹底解説!

無縁仏の写真 お墓

あなたはひとりぼっちの「無縁仏」という言葉を聞いたことがありますか?

身寄りがなく、誰からも供養されることなくこの世を去った方々を指します。一見、私たちには縁遠い話のように感じるかもしれませんが、現在の日本では核家族化や未婚率の上昇によって、無縁仏になる方の数が増加傾向にあります。

今回の記事では、無縁仏になった場合の費用についてを解説していきます。

「無縁仏」になる可能性は誰もが持っていることですので、ぜひ最後までに読んでいってください!

無縁仏とは?

無縁仏とは、文字とおり、無縁となった仏(つまり故人)の事を指します。無縁仏の具体的な状況としては下記のようなものがあります。

  • お墓を持たないで亡くなった人:何らかの事情で自らの墓を持たないままこの世を去った方々です。これには戦争や疫病、災害などで突然の死を迎えた人々も含まれます。最近では身寄りのない孤独死などもこちらの状況に当てはまります。
  • 墓を持っているが墓参りをしてくれる人がいない故人:一般的に、家族や親戚が墓参りを行い、故人を偲ぶことが習慣としてありますが、何らかの理由でそのような人が存在しない、或いは来てくれない故人のことを指します。

無縁仏が注目されている背景として挙げられるのが、冒頭でもお伝えしましたが核家族化未婚率の上昇です。

伝統的なお墓の概念が薄まりつつある現代では、身寄りなしに亡くなってしまう人や、親族が居ても仲の悪さから遺骨を受け取ってもらえない状況が多発しています。

このような状況になった場合には、故人が住んでいた行政が代わりに遺骨をお墓に供養することになります。これが「無縁仏」のお墓ということになります。

無縁仏について、さらに詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。

無縁仏の費用はいくら掛かる?

無縁仏になってしまった故人の遺骨の供養は、先ほど申し上げたように故人が住んでいた行政が代わりに行います。お墓が存在するけれど、誰も管理人が無くなってしまったケースで、お墓の管理費用を払えなくなってしまったケースについても、行政が代わりに対応をしてくれます。

したがって、無縁仏の費用は無料と言えます。実質的には費用は掛かっている訳ですが、故人や受け取りを拒否した遺族たちが支払う費用は0円だと言えます。

ちなみに無縁仏に入れる費用は数千円〜数万円だと言われています。この費用は既にある無縁仏に遺骨を納骨する際の人件費(手間賃)だと考えれば良いでしょう。そのほか、定期的に(多くは1年に1度)供養を行う際に数万円を管理してくれている寺社に行政が支払うことになります。

無縁仏の費用は誰が負担するの?

前章でもお伝えしましたが、故人が住んでいた行政が代わりに負担することになります。ただし、故人に資産があった場合には、そこから支払いがされる事になっています。

ちなみに、読者であるあなたが相続人で、故人の資産だけは必要だけど葬儀やお墓の費用は出したくない!というのはNGです。場合によっては資産の差し押さえなども考えられますので、何も受け取らないか遺骨なども含めて受け取るかのいずれかを選択するようにしてください。

また、故人以前のお墓の墓じまいの費用はどうなるのか?と気になる方もいらっしゃるでしょう。このケースも先ほどと同様に行政が代わりに費用を負担する形となります。

費用を払えば無縁仏に入った遺骨は取り出しできる?

遺骨を一度拒否した、または故人が亡くなった事を音信不通で知らなかった誰かが「費用を支払うので、無縁仏に入った遺骨を取り出して欲しい!」と言った場合、可能なのでしょうか?

結論から申し上げると「原則、できない」ということになります。無縁仏の場合、基本的には納骨される際に他の遺骨を混ざってしまうような形式を取っています。これはシンプルに骨壷に入れて納めるのはスペースを取ってしまい場所の有効活用にならないからです。

したがって、一度無縁仏に入ってしまった遺骨は取り出しできないのだと覚えておきましょう。

無縁仏の費用は将来的に行政の財政圧迫になる?

結論から申し上げると「なる」が正しいです。

無縁仏になってしまう人が増えれば増えるほど、様々な費用が生じてきます。葬儀・お墓だけではなく、もし家が空き家になって廃墟になれば、空き家の倒壊なども考えられますので空き家の解体費用も行政が負担する必要が出てきます。無縁仏という誰かの死をキッカケに様々な費用がかかってくるのです。

ベストなシナリオは、相続人がいて、相続人がしっかりと管理してくれるという事なのでしょうが、伝統的な家族のあり方、伝統的なお墓のあり方が変わっていく中では、避けられない事態なのだと思います。

今後の日本はより核家族化、少子高齢化が進むことが見えていますので、今のうちから何か出来ることを進めていくことが大切だと考えられます。

しゅう
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現状、私の中で解決策が在るわけではないのですが、いずれにしても無縁仏の増加=行政の財政圧迫になるという点は気に留めておく必要があるでしょう。

まとめ

今回の記事では、無縁仏の費用について解説していきました。

無縁仏になった場合には、故人が住んでいた行政が負担することになるので、実質的には負担は0円だと言えます。ただ、行政が負担する分の費用は生前のうちに自分たちが支払いをしていると考えられますので、無縁仏が増加傾向にある現代を放置しておくのが良くないでしょう。

この記事は無縁仏の費用についての知識を提供するとともに、無縁仏について考えるキッカケになってくれれば幸いです。

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