鉄くずの無料回収は違法なのか?鉄くずのみは合法だが注意点多数!

無料回収してきた鉄くずの写真 コラム

家のポストに「鉄くずを回収します!」といったチラシが入っていたことはありませんか?

このようなチラシを見たとき、ゴミの処分について少し知識が在る方は「あれ?これって一般廃棄物収集運搬許可が必要だから違法なのでは?」と思う方もいらっしゃいます。

結論から言えば、鉄くずの無料回収は違法ではないのですが、回収にあたっては注意点が在ることも事実です。この記事では、鉄くずの無料回収についての法律の根拠や注意点を解説していきます。

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今回は「鉄くずの無料回収」に絞って、違法か合法か?を解説していきたいと思います!

鉄くずの無料回収が違法ではない理由

鉄くずは、①新聞などの古紙②古着などの古繊維③アルミ缶などの古銅を含む鉄くず④空き瓶類の4品目は専ら物(もっぱらぶつ)と呼ばれており、これらの回収には許可が不要だとされています。

この根拠としては「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第七条に示されています。

一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその一般廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

したがって、専ら物の一つでもある鉄の回収については許可不要で回収できるということになります。

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ペットボトルなどは含まれないことには注意です!この法律も制定が昭和46年という古い法律で、ペットボトルが当時は一般的ではなかったのだと思います。いずれにせよ、専ら物の定義は上記の4品だけですので覚えておきましょう。

鉄くずの無料回収が違法になるケース

ここで重要なのは「鉄くず」の定義です。

例えばエアコンや冷蔵庫と言った家電製品の中には「鉄くず」が含まれています。したがって、エアコンや冷蔵庫を分解すれば鉄くずを取り出すことが可能なわけですが、一般家庭の人が分解をして鉄くずだけを取り出すことはしないでしょう。

専ら物で鉄くずの無料回収が違法でないのは、あくまで鉄くずの状態のみです。下記の写真のように鉄くずだけの状態で回収することは問題ないですが、エアコンや冷蔵庫のまま回収することは専ら物での回収にあたりませんので注意が必要です。

鉄くずの写真
鉄くずの写真

もしエアコンや冷蔵庫と鉄くずを含んだ状態での回収を行うには、通常通り「一般廃棄物収集運搬許可」が必要になってきます。※エアコン・冷蔵庫とリサイクル家電は家電リサイクル法に則って処分する必要があります

チラシを入れてきた業者に「エアコンや冷蔵庫などの鉄くずも鉄くず扱いになりますよ!」と言われたとすれば、それは「嘘」になりますので気をつけて下さい。

一般廃棄物収集運搬許可についての解説は、下記の記事で行っていますので興味の在る方はぜひチェックしてみて下さい。

まとめ

鉄くずの無料回収が違法かどうか?について記事を書いてきました。

鉄くずは専ら物の1つであり、鉄くずのみの回収であれば合法的に許可不要で回収できることが理解できたと思います。

最近の家電には鉄くずが必ず含まれていますが、鉄が含まれているからと言って、それらを鉄くずとして回収する事はNGとなります。ゴミの処分は、ゴミの処分をする人も責任を問われることになりますので、注意するようにしましょう。

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