遺品整理や不用品回収の集客はコレをすべし!業界人が教える3つの鉄則

遺品整理や不用品回収の集客のイメージ写真 コラム

遺品整理や不用品回収の会社を経営していると最も困るのが「集客」ですよね?

遺品整理や不用品回収の業界は参入障壁が低く、日々新しい会社・業者が参入して来ています。そのような中で、できる限り長くビジネスを存続させるためには継続的なお客様の集客が重要になります。

今回は終活領域の中でも、遺品整理・不用品回収領域に絞って、どのように集客をするべきなのか?を解説していきます。図も活用して可能な限り分かりやすく説明していきますので、ぜひ参考にしてもらえれば幸いです!

しゅう
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良い遺品整理・不用品回収業者さんが長くビジネスを続けられる事は、結果的にお客様が満足してもらえるという形に繋がると考えていますので、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです!

遺品整理・不用品回収業界の3つの特徴

遺品整理・不用品回収業界の集客について解説する前に、まずは遺品整理・不用品回収業界の特徴を考えてみましょう。私が思う、他の終活領域の事業と比較して遺品整理・不用品回収の業界の特徴は下記の3つだと考えます。

  • 参入障壁が低いので新規業者が多い(廃業も多いけど)
  • リピーターが少なく、一度限りの売上になりやすい(つまり、売上が安定しない)
  • 依然としてグレーな業界なので、いつ何が起こるか分からない

参入障壁が低い

一般論的には遺品整理や不用品回収を行うには「一般廃棄物収集運搬許可」が必要だと言われていますが、下記の記事で書いたように「一般廃棄物収集運搬許可」を持っている業者はほとんど居ません。

また「一般廃棄物収集運搬許可」を持った業者を呼んで作業をしている遺品整理・不用品回収業者も少ない現状があります。

つまりは、無許可で始められるのが遺品整理・不用品回収業界だと言うことでもありますので、日々新規業者が参入している状況があります。

その中で生き残っていく為には、当然ですが他の遺品整理・不用品回収業者とは違うことを行う必要があるということになります。

リピーターが少ない

「質の高い遺品整理・不用品回収を行えばお客様は分かってくれるはず!」という考えがあまり通用しないのが遺品整理・不用品回収の業界でもあります。理由は、リピーターが少ないからです。

例えばハウスクリーニングやエアコンクリーニング、伐採剪定といった庭の手入れの業界は、一度気に入ってもらえれば定期的に依頼してもらえる可能性が高いので上記の話が通用します。

しかし、遺品整理・不用品回収の業界は一度依頼したら次は殆どありませんので、リピーターが発生しにくいのです。もちろん、満足してもらえたお客様から他のお客様を紹介してもらえたり、満足して貰えたお客様が遺品整理・不用品回収以外のこと、例えばリフォームなどを依頼してもらえる可能性はありますが、確率的には少ないでしょう。

グレーな業界

遺品整理・不用品回収は依然としてグレーな業界です。先ほど出た「一般廃棄物収集運搬許可」を持っている会社を呼んだとしても、本当にすべての廃棄物を処分してもらえる訳では無いですし、本当にすべての現場で合法に廃棄物を処分できてるんですか?と言われると、おそらく「全てではない」が回答でしょう。

したがって、どこまで言ってもグレーな業界なのが遺品整理・不用品回収の業界になります。

遺品整理・不用品回収の集客で大事にすべき3つのこと

さて、遺品整理・不用品回収業界の特徴はお伝えした通りですが、そのような状況の中でどのような点を大事にして遺品整理や不用品回収の業務を提供すれば良いのでしょうか?

この章では遺品整理・不用品回収の集客で大事にすべき3つのことをお伝えしていきます。

集客のポートフォリオを組む

まずは下記の写真を見て下さい。これは、遺品整理・不用品回収の業務を開始した当初の集客ポートフォリオの図です(稚拙な図で申し訳ないです…)。

遺品整理・不用品回収の業務を開始した当初の集客ポートフォリオの図
遺品整理・不用品回収の業務を開始した当初の集客ポートフォリオ(筆者作成)

見て頂いて分かるとおり、最初の時期はポータルサイトへの依存度が高く、自社や法人など他の集客手段からの件数が少ない事が理解できます。これは当たり前のことであり、気にする必要はありません。しかし、この集客ポートフォリオで「ポータルサイト」への依存度が高すぎる、または高い状態を維持し続けるのは問題です。

理由は、ポータルサイトは①手数料を取られるので薄利になりやすい②トラブルを起こすと(故意的でないにしても)レッドカードでポータルサイトを退会させられるために集客基盤が脆いからです。

したがって、下記のように相対的にポータルサイトからの集客件数を減らして、自社や法人の集客件数を増やすことが大事だと私は考えます。

遺品整理・不用品回収の業務を数年行った際の集客ポートフォリオの写真
遺品整理・不用品回収の業務を数年行った際の集客ポートフォリオ(筆者作成)

まずは初期費用無料から始める

ポータルサイトを始め様々な集客手段がありますが、まずは初期費用が無料、または小額で始められる集客手段からスタートすることをオススメします。

小額の定義としては月3000円〜5000円くらいでしょうか。とにかく最初は初期費用が掛からない方法を選びましょう。

もちろんその間は案件数が少ないので、それだけでは生活できない!ということもあるかと思います。その場合には知り合いの遺品整理・不用品回収の業務を手伝ったり、他の業務をして生活を維持する事をオススメします。

大事なのは、最初から数百万円をかけて…

  • SEOコンサルを受ける
  • ウェブサイトを作成する
  • リスティング広告を出稿する
  • 集客サイトに登録する

事はしないようにしましょう。

しゅう
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上記の例は、私が終活業界でお会いさせて頂いた会社さんが陥った罠?になりますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

いきなり規模は追いかけない

私の知る限り、遺品整理・不用品回収業界は「人間関係の裏切り」が多く発生します。

  • 従業員が全員辞めて他の会社を設立した
  • 従業員にお金を盗まれた
  • 遺品整理や不用品回収を行った部屋の金品を盗んだ
  • 従業員のスキルが未熟でクレームが多発した

などなど、遺品整理・不用品回収は人件費が主な費用なので(処分費もありますが)、人のところで揉めることが多いのです。したがって、もし例え集客に成功し、件数がある程度入ってきている場合でも規模をいきなり追いかけない方が良いと私は考えます。

着実に地に足をつけて事業を運営していく事が、中長期的に遺品整理・不用品回収の業界で生き残るには大事だと考えています。

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社会保険に入らせなかったり、残業代の未払いを起こしていたりすると、また問題の火種となります。固定費を下げるために、業務委託で従業員を雇用する事自体は問題ないですが、中長期的には従業員を育てていく、従業員が「働き続けたい!」と思えるような会社にする事をオススメします!

プロが教える遺品整理・不用品回収のオススメ集客方法

遺品整理・不用品回収業界での集客で大事にすべき点をお伝えしたので、具体的なオススメの集客方法をご紹介していきたいと思います。

自社のウェブサイト

私のオススメは「ペライチ」ですが、大事なのは基本的には自分で小額でウェブサイトを作成しましょう。

「100万円でキレイなホームページを作成してもらった!」という話をよく耳にするのですが、ホームページを1ページだけ作っただけでは集客には直接的には繋がりません。

ウェブサイトは自分の事業をお客様に紹介する場所で、他の集客方法で自社のウェブサイトに来てもらって、そこでお問い合わせに繋げるというのが大事です。

  • やって良いこと:月額2,000円くらいのホームページを自分で作成する
  • やってはダメなこと:数百万円かけてホームページを作ってもらうこと
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他の人に作ってもらっても良いのですが、その場合には管理者権限を自分が持つようにしましょう。もし他人が持つことになると、その依頼した人の気分でホームページを削除することが出来るので気をつける必要があります。

Googlemaps

Googleビジネスプロフィールを登録するとGooglemapsで自社の事業所をお客様にアピールすることが出来ます。

Googlemapsの利用者数は2020年には4000万人を超えており、今後も増えていくと予想されます。

ニールセンによるデジタルコンテンツの視聴の調査結果の写真
ニールセンによる2020年の調査結果

Googleビジネスプロフィールを登録した上で、しっかりと運用することで、Googlemaps限らずGoogleで検索したお客様への検索結果が表示される可能性があるので、ぜひ活用しましょう。費用は無料なので、さらにオススメです。

  • やって良いこと:自分でアカウントを管理する&運用する(運用しないと集客には繋がりません)
  • やってはダメなこと:運用代行を数十万円で依頼すること。まずは自分で触ってみましょう!
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Googlemapsに登録はしている!という方は多いと思いますが、毎週、もしくは毎日更新をしていますか?Googlemapsは更新頻度も重要な指標になっていますので、作って終わりではなく、しっかりと運用を行うようにしましょう。

法人

不動産会社や介護施設、市役所などからの遺品整理・不用品回収の依頼は案件単価も高く、成約に繋がりやすいのでオススメです。

自分で営業をする必要がありますが、定期的にお客様を紹介してもらえる可能性があるという点について考えると、コスパの良い集客方法だと思います。

  • やって良いこと:暇な時間や見積もりに行ったついでに営業を行う
  • やってはダメなこと:営業代行を使って営業を行わせること
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こちらもポータルサイト同様に紹介料を支払う事が多いです。ただ、ポータルサイトは3社以上の相見積もりが通常に対して、法人からの紹介の場合には自社のみの場合が多いです。信頼関係を法人と築くことで、無理な価格競争のないサービス提供が可能になります。

ポータルサイト

SEOでの集客力ではポータルサイトは非常に強いです。理由は、「地域名×遺品整理」「地域名×不用品回収」の検索ニーズは、その地域対応している遺品整理業者や不用品回収業者を探すことであり、その点でポータルサイトが検索者のニーズを満たしているからです。

ただ、最近はGooglemapsも検索結果の上位に出るようになっていますので、先ほどお伝えしたGoogleマイビジネスをしっかり運用していると集客に繋がる可能性があります

  • やって良いこと:無料で始められるポータルサイトに登録すること
  • やってはダメなこと:有料のポータルサイトに登録すること&長期間ポータルサイトに依存すること
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ポータルサイトに登録して直ぐに依頼が来ない可能性もありますが、グッと堪えることも大事です。逆に直ぐに依頼が来るところは、初期費用が必要だったり、5社以上の相見積もりが普通だったりするところが多いです。

リスティング広告

GoogleやYahooでのリスティング広告は、即効性という意味ではかなり効果があります。ただ、遺品整理も不用品回収も広告の単価が上がってきており、しっかり運用できないと数十万円の広告費用が一瞬で溶けて無くなるので注意が必要です。

基本的にはリスティング広告が出来る知り合いに小額で運用してもらうのが良いです。もしくは一旦触らないのも良いでしょう。リスティング広告運用会社を利用するのはあまりオススメしませんが、もし信頼できそう!と思えるなら依頼してみるのも良いかも知れません。

正直、リスティング広告に頼りすぎるのもポータルサイトに依存するのと同様に危険です(単価が上がり続けているので利益率が年々悪くなっている)。

  • やって良いこと:月10万円くらいからリスティング広告を始めること
  • やってはダメなこと:最初から月100万円を突っ込むこと

Youtube・Instagram・Tiktok

YoutubeやInstagram、Tiktokで作業風景をアップしている遺品整理・不用品回収業者さんを見たことがありませんか?

直接的な依頼に繋がらないとしても、YoutubeやInstagram、Tiktokはブランディングの手段としては素晴らしいと思っています。例えば3つの会社から見積もりを取ったとして、1社がYoutubeで遺品整理をしっかり行っている動画をアップしていたとすれば、お客様が「この遺品整理業者なら安心かも?」と思ってくれる可能性があるということです。

ただし、遺品整理・不用品回収の作業現場の動画は、冒頭の「一般廃棄物収集運搬許可に違反してるんじゃないの???」と叩かれる可能性もあるので注意です。したがって、ゴミの処分方法について自信がある場合にのみ活用する事をオススメします。

  • やって良いこと:自社のブランディングの為に丁寧な作業風景などをアップする
  • やってはダメなこと:炎上するような動画をアップする

間違った集客方法に注意!

「SEO」という概念が出てから早10〜15年くらいになりますが、未だに「Google検索のサジェストで表示させるようにしますよ!」「遺品整理っていうKWで一番を取れるようにしますよ!」と言ったGoogleのポリシーに違反した方法で営業をしてくる会社があります。

これらの集客方法は「間違い」であり、瞬間的に結果を出せても中長期的には結果を出すことはありません。Googleからペナルティを貰って結果的に永遠に検索結果に表示されなくなっても、被害を受けるのは貴方の会社なので気をつけて下さい。

ここまで紹介した集客方法は、基本的には1年とか、そういう単位で積み上げてくる集客方法です。※リスティング広告は違いますが・・・

長い間、私が終活領域に関わらせて頂いて思うのは「瞬間的な売上や利益よりも、中長期的な売上や利益が大事だ」ということです。

「隣の芝生は青く見える」ではないですが、SNSや人の話を聞くと、どうしても集客が上手くいっていない状況を憂いて瞬間的でも良いので売上を上げたくなる事があります。

しかし、そこはグッと堪えて、遺品整理・不用品回収の事業の基盤を作ることに注力するようにしましょう。

遺品整理・不用品回収業界は突然の事業停止に気をつける

先日「遺品整理会社は上場すべきなのか?」というテーマで記事を書きましたが、結論から言えば「上場すべきでない」という事が書かれています。

繰り返しになりますが、遺品整理・不用品回収の業界はグレーな業界のために、国の方針でガラッと様子が変わることが予想されます。

私の知り合いの遺品整理・不用品回収会社さんも10年くらいのベテランにも関わらず、行政への通報によって(お客様なのか、同業の嫌がらせなのかは不明です)事業停止を余儀なくされた所を知っていますが、それくらい崖の端を走るような領域なのだと日々実感しています。

したがって、徐々に基盤を作りつつも、ぜひ他の事業にも拡大し、遺品整理・不用品回収はオマケくらいにするようにしていくことをオススメします。

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この度、「Querie.me」というサービスを活用して匿名で質問を受け付けるようにしましたので、ぜひ興味の在る方は、こちらから相談頂ければと思います!

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まとめ

この記事では、遺品整理・不用品回収で商いをされている方に向けた集客の方法を解説してきました。

遺品整理や不用品回収業界の集客方法は年々多様な方法が生まれています。一昔前は、スピーカーで「廃品回収車です!」と街を回っていた姿は、警察の取締や住民の苦情などから激減してきました。

またチラシという方法も未だ残ってはいますが、主戦場はWebに移行していると言えるでしょう。

どんな素敵なサービスでも知ってもらえない事には意味がありません。そういう意味で広告宣伝費は必須な費用だと考えます。

記事を通じて、みなさんが適正な方法で広告宣伝費を活用できるようになれば幸いです。

もし何か質問があればお気軽に頂ければと思います!

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