ペットは一緒にお墓に入れる?ペットの火葬方法と納骨方法を解説

可愛いペットが亡くなった時、どうしていますか。

ペットの火葬方法や納骨方法などの埋葬の仕方やお墓の種類、供養の仕方などを紹介します。また、最近増えてきた海洋葬や山林葬などのお墓はたてずに散骨する方法や樹木葬などの方法についても紹介します。

目次

ペットが死んだ場合の葬送方法

家族同様に可愛がってきたペットが亡くなった時には、どのように弔ってあげれば良いでしょうか。火葬や埋葬、お墓など、どうすれば良いのかよく解らない大切なペットを弔う葬送方法について紹介します。

日本では、ペットとして犬と猫がそれぞれ1,000万頭弱飼育されていて、15再未満の子供の数よりも多くなっています。亡くなったペットを弔うためのペット火葬場やペット霊園なども増え、手厚く弔う人たちが増えています。

1:自宅の庭に穴を掘って埋める

自宅の庭に穴を掘って埋めるのは、昔から家庭で行なわれてきたペットの埋葬方法です。柵などをして墓標などを置き、お墓のようにするのも良いでしょう。

野良猫などに掘り起こされてしまうこともありますから、次のような注意が必要です。

  • 1mほどの深さに埋葬し、土を盛る。
  • 遺体はタオルで包む。ビニールなどは土に還りにくいので避ける。
  • 遺体の周りには石灰を撒いて有害物質の発生を防ぐ。
  • 火葬してからの埋葬も良い。

2:自治体に処分を依頼する

死骸となったペットは法的には一般廃棄物扱いになります。ゴミとして出す人はあまりいないでしょうが、特に申し出がなければ自治体は収集して普通に焼却処分してしまいます。

仙台市にはペット専用の火葬施設があり、一頭ずつ火葬してくれて返骨もしてくれます。骨壷や位牌なども販売しています。自治体によって火葬などの対応は異なりますので、ペットの処分については清掃局や衛生局などに相談してみるのが良いでしょう。

3:ペット葬祭専門業者に依頼して葬送する

ペットが亡くなった時は、ペット葬祭専門業者に依頼して葬送するのが良いでしょう。ペット葬儀社のなかには悪徳業者のような所もあります。安心して依頼できる業者を探しましょう。

なかでも、動物葬祭ディレクターがいる業者は安心です。葬儀の専門知識の他、ペットロスの知識も備えていますので、飼主に寄り添うことができます。業者は全国に900社程ありますから、検索サイトなどで資格なども含めて探すことをします。

ペットの火葬方法

ペットを弔う時には火葬するのが一般的ですが、火葬方法にも種類があります。自治体に処分を依頼する場合やペット葬儀社に頼む場合などで方法は変わりますし、種類によって費用も異なります。

飼主が火葬に立ち会えるかとか、係員やセレモニースタッフにすべてを任せるか、あるいは他のペットたちと一緒に火葬するかなどの違いになります。大切なペットとの別れの時なので、心残りがないように選ぶようにしましょう。

1:立会個別火葬

立会個別火葬というのは、飼主が火葬場でペットを見送り火葬後の骨拾い、納骨を行ないお墓などへの埋葬ができ、人の火葬とほぼ同じ方法の火葬です。ペットの火葬では最も一般的で、待合室のあるペット火葬場も多くなっています。

火葬用の専用炉を搭載した火葬車で自宅近くまで来てもらう訪問ペット火葬も、立会個別火葬式と言えます。

火葬の費用は、ペットの重さが1㎏未満では1万5千円~、30㎏を超えると5万円~が相場です。

2:一任個別火葬

一任個別火葬は、飼主が火葬の立会いはしないで火葬の後の骨拾い、納骨などもすべてセレモニースタッフなどの係員に一任する方式です。施設によって遺骨は霊園施設や合同供養塔などに納骨供養されますが、自宅へ返骨されることもあります。

納骨場所や納骨の時期、参拝方法などをしっかり確認して、あとで丁寧にお参りしましょう。一任個別火葬の費用は1㎏未満で1万1千円~、30㎏以上で4万円~が相場となっています。

3:合同火葬

合同火葬は、個別での火葬ではなく、他の家庭のペットの遺体と合同で火葬を行ないます。火葬の立会いはせず、火葬の後の骨拾い、納骨などもすべてセレモニースタッフなどの係員に一任することがほとんどです。

スタッフによって散骨されることもありますが、多くの場合、合同供養塔などに納骨されますのでお参りすることはできます。合同火葬の費用は、持ち込んでの場合は1㎏未満で7千円~、20㎏以上で2万5千円~が相場です。

ペットの納骨方法

ペットを火葬した後、納骨してお墓などへ葬送する方法もさまざまです。個別火葬か合同火葬かで、単独でお墓に納骨できるかが別れますし、納骨後の法事などの供養も委託できる永代供養のお墓や、遺骨を自然に回帰させる散骨などの方法もあります。

火葬後に自宅に返骨された場合には、人間と同じように四十九日や百箇日などの法要にあわせてお墓に納骨することもできます。ペットをしのんで心を込めて納骨する方法を考えましょう。

1:単独納骨

単独納骨は、他の家庭のペットと一緒ということではなく、個別にお墓や納骨堂などに納骨する方法で、亡くなったペットとは最も真近に接することができる方法と言えるでしょう。

亡くなったペットの写真や好きだったものなどを供えて偲ぶことができますし、愛するペットだけが眠っているところということで想いが深くなります。お墓であれば墓石にペットの愛称など、想いを刻むのも良いでしょう。

屋外にお墓を立てる

家の庭にお墓のようにして弔うのも良いですが、環境の整った霊園施設などにお墓を立てて供養するのも良いでしょう。霊園施設などは郊外にあることが多く、自然に恵まれ静かでゆったりとした時間が流れるので、ペットにも喜ばれる場所と言えるでしょう。

生前に自然のなかで走り回るのが好きだったペットは、霊園の他のペットたちと戯れることができるので喜んでくれるでしょう。しっかりと環境管理している霊園を選びましょう。

納骨堂に遺骨を納める

お墓ではなく、納骨堂に遺骨を納める方法もあります。合同納骨の場合もありますが、ほとんどは個別で納骨ができます。霊園施設は遠かったり草むしりなどの手入れが大変な場合がありますが、納骨堂は交通の便が良く使いやすさの点でがあります。

ペット葬送専門業者やお寺が運営する納骨堂が利用されますが、冷暖房完備でいつでも自由にお参りができ、毎日定時に読経をしてもらえるなどのメリットがあります。

2:合同納骨

合同納骨では、合同火葬された遺骨の他、単独納骨されない遺骨が、他の家庭のペットの遺骨と一緒に合同供養塔とか合祀墓に納骨されます。犬や猫、兎、鳥、ハムスター、亀など全動物種別が合祀されます。

遺骨は骨壷からあけて納骨されますので、個別の返骨は不可能になります。ペット葬送専門業者やお寺によって定期的に供養されますし、いつでも自由にお参りができます。

合同供養塔へ埋葬

多くのペット霊園では合同供養塔を備えています。個別納骨に比べると費用が安いのが一般的です。個別火葬した後、自宅で供養していた遺骨を合同供養塔に納骨してもらうことも可能です。

合同ではなく個別に納骨する場合、1万~6万円程度の費用がかかりますが、合同供養塔への納骨では高くても2万円程度です。

3:永代供養墓

永代供養のお墓に納骨すると、霊園やお寺が永代に渡って供養、管理してくれます。遺骨は骨壷からあけて埋葬されますので、自宅への返骨はできませんが、永代供養墓にはいつでもお参りができます。

永代供養墓の場合、ほとんどは合同納骨になりますが、個別納骨のお墓でも永代供養してくれる所もあります。また、永代供養と言っても永久、無限ではなく、多くの場合七回忌や十三回忌など、一定の時期を永代供養の区切りにしています。

ペット霊園へ納骨

ペット霊園で納骨堂ではなくお墓に永代供養する場合は、合同納骨の他、単独納骨も選べます。単独でお墓を個別に建てて永代供養してもらう場合は、約15万円から約30万円が費用の相場です。

合同の永代供養墓に納骨する場合は、約1万円から約3万円が費用の相場で、単独供養に比べてはるかに経済的な負担が軽く済みます。お墓は合同でも、お線香やお花などをお供えでき、実費でペットの名前をプレートに彫ることもできます。

4:自然散骨

自然散骨は、ペットの遺骨を海や山などの自然にまいて、自然に還してあげる方法です。ペットを生命の生まれた自然に帰してあげることができ、後々の手間がかからないことやコストが安く手軽にできるなどのメリットもあります。

人間の葬儀でも自然散骨は広まってきています。最近は飛行機などで散骨する空中葬やロケットなどに託す宇宙葬などの取組みも考えられています。

海洋葬

海洋葬では、クルーザーなどで海上沖合いに出てペットの遺骨を散骨します。散骨する遺骨は火葬した後のそのままではなく、2mm以下の粒、粉骨にする必要があります。

海水浴場や漁業や養殖を行なっているところは避けるなどの配慮が必要なので、専門の業者に依頼するのが良いでしょう。業者に全てを代行して散骨してもらう場合の費用は3万~5万円で、数組の遺族で乗船して合同散骨する場合は10万~20万円程度です。

山林葬

海ではなく山林に遺骨を散骨するのが山林葬です。粉骨したパウダー状の遺骨をそのまま散布しますが、地中に埋めたり墓標をたてたりしないようにしましょう。

水源地域や山小屋などの建物や施設の周辺を避けるなどの注意が必要なので、専門の業者に依頼するのが良いでしょう。海に散骨する場合と同様でお墓はありませんが、位牌などを用意して自宅で弔ってあげましょう。

5:自宅供養

ペット霊園やお寺に供養をお願いするのではなく、自宅でペットの供養をする人もかなり多くなってきました。最近では、ペット用のミニ骨壷やミニ仏壇などさまざまなペットメモリアルグッズがあり、家庭での供養もしやすくなりました。

分骨用のペンダントを身に付けたり、写真入りペンダントなどで愛するペットを身近にしのび弔う人も多くいます。自宅での供養が一区切りできた後は、ペット霊園などにお願いしても良いでしょう。

ペットと一緒に入れるお墓

人とペットが一緒に入れるお墓は、まだあまりありません。昔は人のお墓にペットを一緒に埋葬することはタブーとされ、特に古くからのお寺の多くは檀家の理解も得られないので許可されていません。

最近になって、ペット霊園を中心にお墓の他、納骨堂でも人とペットが一緒に入れる所が増えてきています。最愛のペットと一緒に眠ることのできるお墓は、今後さらに増えていくことが予想されます。

1:一般墓

一般のお墓でペットと一緒に入れるお墓は、最近できた新しいペット霊園に多いでしょう。普通のお寺で見かけることはまずありません。

自宅で手元供養している場合は、ペットだけを先に納骨すると良いでしょう。霊園によっては、一緒に入れられるペットの数が決まっているところがありますので、複数のペットと一緒に入りたい場合は、事前に確認しておくことをします。

2:永代供養墓

ペットと一緒に入れるお墓でも、永代供養墓として弔ってもらうことができます。ペットと一緒のお墓がある霊園などでは、ペットを家族の一員として人間と同格にすることが当たり前になってきています。

永代供養ですから、ペット霊園やお寺が長い期間、供養と管理をしてくれます。残された家族の人たちなども安心して任せられます。費用は霊園などによってさまざまですから、よく調べて探すことをします。

3:樹木葬

樹木葬は、墓標を石で作るのが一般的ですが、墓標の代わりに樹木を植えたお墓に埋葬することを言い、山林に散骨する山林葬とは異なります。緑の自然のなかに還りたいと希望する人も多く、樹木葬が増えています。

ペットも自然に還してあげたいという想いから、人と一緒に納骨する樹木葬もでき始めました。骨壷で埋葬するのではなく、自然に還れるように麻の袋などに入れて埋葬されるので、ペットとの触れあいもより親密になれます。

ペットに合ったお墓を選ぼう

可愛かったペット、なつき方の仕草など亡くなってもいつまでも忘れられないでしょう。そんなペットに眠ってもらうお墓は、生前のペットが偲ばれる形状や色合いなどを考えて、ペットに合ったお墓を選びましょう。

お墓にはペットが好きだった食べ物や飾りもの、写真などを供えて、心を込めてお参りしましょう。ペットたちもお参りに来てくれることを待ち望んでいます。

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