23回忌法要とは?施主や参列者が準備する事と服装マナーを解説

23回忌は故人が亡くなってから相当な期間が経過しているため、その内容についてよく知らない場合があります。

しかし何年経っても故人に対する弔いは欠かしてはいけないので、23回忌という長い年月が過ぎていても、正しい方法で法要を行って故人の弔いにして下さい。

目次

23回忌とは

法要は49日、1回忌、3回忌など多くの人が認知しているがあり、この日数や年数にはちゃんとした理由があります。

13回忌の次に行われるのが23回忌ですが、この23回忌の法要にもどうしてこの年数で行われるのか意味が存在していますが、知っている人は多くはいません。

故人への弔いは残された人の大切な使命であり、ただ何となく行うのではなく、その主旨や意義について理解し、心から故人に感謝することが重要です。

23回忌法要の目的や意味

23回忌法要は50回忌が弔いあげで最期の法要になるため、折り返しの意味での法要という目的があります。弔いあげについては宗派によっては33回忌になっている場合もありますが、それでも折り返しに入ったことを意味しています。

13回忌までは一般でも認知度が高くなっていますが、以降については知られていないことが多くなっているため、法要はまだ続くということを再認識させる意味合いも含めています。

23回忌の数え方と実施時期

23回忌は故人が亡くなられてから22年目のことであり、法要の実施期間は命日の1ヶ月前から命日までになり、命日を越えて行うことはできません。

実施時期については施主が決めますが、法要の場合は期間内であれば自由に設定できるので、一般的には休日の割合が高く週末や祝日に行うことが多くなっています。

23回忌は半日程度の時間を要するため、丸1日時間が取れる日が好まれます。

23回忌法要のために施主側が準備すること

23回忌法要を行うためには各方面への連絡や使用するものを準備する必要がありますが、このような準備はほとんどが施主側が行わなければいけません。

使用するものについてはそれまでの法要で使ったり、業者や他の人から借りるという方法も取れますが、お寺の関係者などの根回しはきちんと準備していなければ困るだけです。

23回忌は23回忌だけの準備も必要になる場合がありますが、どのように行えばいいのでしょうか。

1:寺院への連絡・僧侶の手配

23回忌法要は寺院などから僧侶の方に来訪してもらう必要があり、僧侶は他にも法要などの案件を抱えていて希望する日に来れない場合もあるため、23回忌法要の日程が決まれば最初に手配するのが僧侶です。

檀家の場合は寺院などの変更が難しいため、法要が重なると僧侶の手配ができない場合もあります。

法要は施主である喪主と僧侶は絶対不可欠な存在であるため、必ず出席できるように準備を整えなければいけません。

2:場所の決定

23回忌法要は自宅で行える広さがあれば、多くの場合は自宅で行うことがほとんどですが、そのような広さが確保できなければ別の場合を選ばなければならず、参加者への通知もあり早急に決める必要があります。

場所については大人数になるのであれば葬儀社に手配してもらうという方法もありますが、どうしても見つからない場合は寺院に直接出向いて行ってもらうことも可能です。

3:案内

23回忌法要が近くなると参加者へ法要を行う日程や場所についての説明を行い、参加の有無について確認する必要があります。これは法要の後に飲食を行うのが通常であり、その準備や会場に人数が収まるかを知る意味も含まれています。

このような案内は相手に直接意思を確認するのが最適なので、電話による会話が一番いいのですが、どうしても連絡がつかない場合はメールや郵便という方法でも可能です。

4:お布施

お布施とは23回忌法要を行ってくれる僧侶の方へのお礼であり、これは施主が渡す役目を担っています。お布施は一般的には金銭ですが、金銭以外でも本来は問題ありません。

お布施で金銭を贈る場合には専用の封筒を用意して、渡す時にはそれを「ふくさ」という小さな風呂敷のようなものに包み、それを小さなお盆に乗せて渡しましょう。手渡しをするのは礼儀に反しているため、失礼になります。

5:会食

23回忌法要は午前中に僧侶の方の読経などの法要を行い、昼になると僧侶の方を含めて会食をするのが通常の流れになります。この会食は会場に料理を運んでもらえればいいのですが、難しい場合は飲食店に全員で移動することもあります。

ここでは僧侶の方が自動車などを自分で運転してきた場合はお茶などを出しますが、施主側が送迎したりタクシーを利用する時には、僧侶の方に聞いた上でお酒を提供してもいいでしょう。

6:引き物

引き物とは施主が香典を受け取ったお返しに渡す物品のことであり、23回忌法要に限らず、全ての法要で施主が香典を受けたなら準備しておかなければいけません。

引き物は引き出物と混同しやすいのですが、結婚式などの喜ばしい席でご祝儀のお礼に渡すのが引き出物で、法要など故人を弔う場合に香典を受けたお返しは引き物と区別されています。

引き物はあまり豪華にしないのが一般的で、中身は日用品の場合が多くなっています。

23回忌への参列者が準備するもの

23回忌法要は施主側だけが準備をするわけではなく、参列者も施主に渡すものを準備しておかなければいけません。

23回忌法要だけの特別なものというのはありませんが、事前に何を準備しておかなければいけないのか知っていなければ、直前になって困るだけになってしまいます。

法要に参列者が持参するものはどこでもあるわけではないので、日程が決まれば早めに用意しておくことをおすすめします。

1:香典

香典は23回忌に参列するために施主が行う準備に対する労いと、故人への弔いの意味を持っていますが、香典は施主が受け取ることになります。

香典には一般的な相場が存在していて、自分と故人との関係性や年齢、生前に故人や施主とどのような付き合い方をしていたかによって変動します。

香典の金額で施主側から言ってくることはありませんが、今後の付き合いもあるので、あまり相場から逸脱した金額にしない方がいいでしょう。

2:供物

供物とは23回忌のような法要が行われる際に香典と一緒に施主に渡すものであり、一般的な供物は菓子や果物の詰め合わせが多くなっていますが、参列者の考えで別のものに変えることもできます。

供物は最終的には施主が受け取りますが、本来は法要を行う故人への弔いという意味なので、生前に故人が好きだった食べ物でもいいのですが、仏前に備えるので包装されたものを出すようにして下さい。

23回忌法要にふさわしい服装

23回忌法要は葬儀ではなく、参列者も親族などの身内で顔見知りの人がほとんとですが、厳粛な催し物であることには間違いなく、そのために法要に適した服装があります。

葬儀では喪服を着用しなければいけませんが、23回忌のような法要は喪服を絶対に着用しなけらばいけないという慣習はなく、その人の年齢や立場に合わせた服装が一般常識として定着しています。

23回忌法要に最適な服装とは、どのようなものでしょうか。

施主側の服装

施主は法要を主宰する立場にあるため、その意味を強く打ち出すということで喪服を着用することもありますが、23回忌法要の場合は喪服を施主の全ての人が着用する必要はありません。

ただし、施主は23回忌を主宰する立場にあるため、品格と礼節を見た人が感じるような服装でなければ、あまりにも場違いになってしまうでしょう。

特に施主でも喪主を務めた人は、できるだけ喪服を着るようにして下さい。

略礼服

23回忌のような法要は施主であっても必ず喪服を着なければいけないというものではなく、喪服に似ていますが着やすくなっている略礼服を着用して参列することが多くなっています。

略礼服は男性の場合は背広タイプになっていて、女性の場合はスーツかワンピースのものが主流であり、色は黒色か濃紺がいいでしょう。

23回忌は葬儀ではありませんが施主という立場から、見る人に悪い印象を与えないためにも略礼服はおすすめです。

参列者の服装

23回忌法要は施主側だけでなく、参列者もその場に適した服装で参加しなければいけません。参列者は施主よりも服装の規定は緩やかですが、カジュアル過ぎるのは常識を疑われるでしょう。

23回忌のような年数になると、法要でも身近な近親者ばかりが集まることが多いため、派手でなく正装に近い服装であれば了承されるケースも少なくありません。しかし、故人の弔いであることを認識し、場違いな服装だけはしないで下さい。

略礼服

23回忌法要では参列者も略礼服を着用する方が適切であり、身内や顔見知りばかりであっても礼節を重んじることは重要です。

若い世代であっても社会人であれば、その場に合った正装をするのが当然であり、これから将来に向かって法要に三回することもあるので、持っていない場合は用意しておくといいでしょう。

法要は参列者も品位を問われるので、一般常識をわきまえた節度ある行動が望まれます。

平服

平服とは普段の外出で着用する服装であり、23回忌という法要を行うところでは良くはありませんが、できるだけ黒色か紺色で質素であれば参列しても大丈夫です。

葬儀の場合には子供でない以上は平服など厳禁ですが、23回忌という故人が亡くなって相当の年月が経過しているので、施主に平服で来る旨を伝えるといいでしょう。

ただし、本来は法要にふさわしい服装で参列するのが当然だということは忘れないようにしましょう。

学生の服装

23回忌の参列者が学生である場合、学校指定の制服があるのであれば、制服を着用すればそれが学生の正式な法要に参加する服装になります。

最近は色鮮やかなファッション性の高い制服もあり、その場合は親などの判断を仰いだ方がいいですが、落ち着いた雰囲気があればほとんどそのままで参列できます。

夏場のような暑い時期で制服が白いワイシャツであっても、学生の制服とすぐにわかるものであれば着用しても問題ありません。

子供・乳幼児の服装

子供や乳幼児が23回忌に参列する場合、その服装については普段着でもよく、保育園などに通っていても制服を着る必要はありません。

小学生になっていれば学校指定の制服や法要に適した服装を親が選びますが、小学校入学前の幼児であれば多少派手な子供服でも大丈夫です。

子供は堅苦しい服を着ていては法要が終わるまでに嫌がる可能性があるため、できるだけ楽な服装にしてあげた方がいいでしょう。

23回忌について詳しく知ろう

法要はその回忌ごとに仏式における意味を持っていて、故人を大事にして弔っていくためには、その意味をしっかりと把握しながら法要を行っていかなければいけません。

意味がわからなくても参列して故人のために弔ってあげればそれでもいいのですが、参列するのであれば本来の意味を認識している方がいいでしょう。

古来より脈々と受け継がれてきた風習なので、これからも大切にして後世に伝えていく必要があります。

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